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プラットフォームビジネスの面白さと、キャリアについて:一橋大学 商学部での講義レポート

佐藤恭平 - 2025年2月18日
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こんにちは。Miraklの佐藤恭平です。2024年12月某日、昨年に引き続き、一橋大学マーケティング・流通論の山下裕子教授からお声がけいただき、商学部の流通の授業に参加してきました。 *前回の登壇内容のブログ記事はこちらから。

その中で、Miraklに関する話やキャリアにまつわる話をさせていただいたほか、私の話に多くのご質問をいただき、その熱心な姿に刺激を受けましたので、その模様を一部ご紹介します。

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プラットフォームビジネスの特徴とMiraklのご紹介

まず、そもそも「プラットフォーマー」と呼ばれる企業とはどのようなものなのかをお話ししました。

プラットフォーマーの定義は大きく3つあると考えています。1つ目は、販売したい人(セラー)と買いたい人の仲介役として価値提供を行うこと。2つ目は、人が集まることで便益が生まれ、それによってさらに人が集まってくるというネットワーク効果を活用していること。3つ目はデジタルの技術を持っていることです。これがなければプラットフォームを効率良くスケールさせていくことができず、ネットワーク効果をワークさせることができません。

つまり、プラットフォームの運営には、デジタル投資が必要になります。そして、最初に大きくデジタル投資を行った企業が抜きん出るという、先行者優位が効きやすいビジネスでもあります。それゆえに、一つの企業がグッと先に行ってしまうと追従してデジタル投資を行うところが出にくく、GAFAのような巨大プラットフォーマーが寡占してしまうという問題を孕んでいます。

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それに対してMiraklは、誰もが簡単にプラットフォームビジネスを始められるプラットフォームモデルを提供しています。これによって大きな投資なく、オペレーターとしていろいろなセラーとともにビジネスを拡大していくことができるようになります。一部の大手企業に独占されることなく、「プラットフォームビジネスの民主化」が、私たちが目指しているところになります。

商学部の皆さんに興味を持ってもらえると考えてお話ししたのは、キャッシュフローについてです。プラットフォーマーとしての収益は、手数料によって得られます。商品を購入したお客様から一度購入金額の全額を受け取り、手数料を差し引いてセラーに渡すというのがその流れ。つまり、一時的にキャッシュがリッチになるため、そのお金を次の投資に役立てることができるようになるわけです。これがプラットフォームビジネスの面白いところです。

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私のキャリアと大きな転機について

授業の中では、私のキャリアについてもお話ししました。私は学生時代、一橋大学出身の先生方にお世話になっています。その一人である恩師で、ゼミの指導教官だった榊原清則先生には、私が就職先について考えているときに貴重なアドバイスをいただきました。

それが、「ファーストキャリアで行く業界は、自分の色になる」ということ。新卒としてコンサルへの就職も考えていましたが、特定の業界に属するわけではないコンサルは「無色」。それも素晴らしい一つの選択肢ですが、IT技術が世の中をどう変えるかに関わっていたいと思っていた私は、当時ERPという概念でITからビジネスを変革することを目指し、ソフトウェアという無形資産でビジネスをしていた、、、SAPに入社しました。

その後、私はBCG、マイクロソフト、再びSAP…と、いくつかの会社を経験しました。Miraklという会社のことは、『The Model』の著者である福田康隆さんからご紹介いただいて知りました。私の中でマーケットプレイスSaaSというところからビジネスを変革するということは大切なキーワードだったので、ワクワクする気持ちを大切に思って社長業をやっているという次第です。

キャリアの話を通して学生の皆さんにお伝えしたいと考えていたのは、「人との出会いが非常に重要だということ」です。キャリアを変えるような出会いは必ずあります。その出会いを自分でコントロールすることはできませんが、自分のやっていることに誠実であれば、Luckは引き寄せられるのではないかと考えています。英語ではこんないい方もあるようですので紹介させてください。"Luck is what happens when preparation meets opportunity." 幸運とは、準備と機会が出会ったときに起こるものだ。

学生の皆さんとのQ&A

続いて、Q&Aで学生の皆さんからご質問いただいた様子をご紹介します。

Q:マーケットプレイスは、ネットワーク効果でビジネスを広げていけることにメリットがあるとのことですが、初期段階はどのように立ち上げを行っていくのでしょうか。

初期は手数料を一切取らない、オペレーターサイドが責任をもってキャンペーンを行うなど、いろいろな手法があります。

また、オペレーターがなぜそのマーケットプレイスを始めようと思ったかという点も重要です。北海道のドラッグストアであるサッポロドラッグストアー様は、北海道ならではの商品や地域事業者とコネクトしたいと考えて、マーケットプレイスを導入しました。こうした情緒的な側面からセラーの共感を得て、リクルートしていくという場合もあります。

Q:起業を目指すなら、まずは大手に入って組織を理解すべきでしょうか。

正直、答えはないと思っています。大手では会社の看板でいろんな方に会える、いろいろな研修・教育が受けられるという利点がありますが、発想力を平準化していく側面があると考えています。一方で、そうした職歴を経ずにいきなり起業に踏み切った方は、私にはない発想に富んでいると感じます。MiraklのCEOはシリアルアントレプレナーですが、その発想力は起業家ならではの自由に満ちています。自分はどちらの方が志向に合うのかを考えてみるといいかもしれませんね。

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最後に

学生さんからは、日本企業の経営が世界的なデジタルやITの波に乗り遅れていることを変えられないかという声が聞かれるなど、日本の商業シーンに本気で向き合おうとする姿勢が感じられました。こうしたデジタルネイティブ世代が社会に出て、これからどんどん活躍していくことを思うと、大きな期待感に胸が躍るのを禁じ得ません。 今回も山下裕子先生には貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

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佐藤恭平,
代表取締役社長

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