Accor Groupはいかにして調達マーケットプレイスを立ち上げたか

AccorHotelsは、20のブランドのもとで95か国に5,500を超えるホテルを所有・運営する多国籍ホスピタリティ企業です。2019年、AccorHotelsは40億ユーロを超える売上を計上しました。

5,500

クライアント数

3,500

サプライヤー数

$200M

2019年の売上

課題

方針は明確でした。AccorHotelsは、バイヤーとセラー双方の調達体験を向上させるとともに、各ホテルが利用できる商品を多様化し、提供内容を改善する必要がありました。ホスピタリティ業界でAirBnBが急速に台頭するなか、AccorHotelsは自社独自の取り組みで反撃する方法を模索していました。同社はデジタル戦略を刷新し、ホテルのローカライズに注力。ルームサービスからホテル内に置かれる備品に至るまで、提供品の3分の1を現地調達に切り替えるという厳格な目標を設定しました。

Miraklを選んだ理由

Accor Groupがマーケットプレイスの取り組みにMiraklを選んだのは、使いやすいテクノロジーだけが理由ではありません。Miraklが、サプライヤーを拡大するうえで最も俊敏かつスケーラブルな手段をAccorHotelsに提供したからです。

ハイブリッド型の調達モデルを採用し、ホテルやレストランで使用するその他の商品にはオープンマーケットの競争型マーケットプレイスモデルを組み合わせることで、AccorHotelsはバイヤーに一貫した体験を提供できるようになりました。Accor Group傘下のホテルおよびフランチャイズホテルのバイヤーが利用するデジタルプラットフォームを提供することで、Accorはサプライヤーに便利で使いやすいプラットフォームを届け、パートナーシップを強化しています。

「私たちは、リアルタイムの統計をより可視化しながら、セラーとバイヤーにB2Cのような購買体験を提供する必要がありました。それは、地域産や職人による商品の品揃えを充実させ、世界中のホテルにとってのワンストップショップを実現することを意味すると分かっていました。」 – Vincent Caplain、調達オペレーション担当SVP、AccorHotels

従来のモデル

マーケットプレイスを立ち上げる前、AccorHotelsはサプライヤーとバイヤー向けに従来型の調達プラットフォームを運用していました。しかしそれはデジタルツールを備えておらず、運用に膨大な人手を要していました。

France BoissonsをはじめとするAccorのサプライヤーの多くは、活発なeコマースサイトを持つ従来型の小売モデルの出身であり、デジタルな購買に対する期待を一段と高めていました。

さらに同社は、各ホテルが何を必要としているかをリアルタイムでより的確に把握したいと考えていました。当時のプロセスは手作業で煩雑でした。AccorHotelsは、変革が不可欠だと認識していました。

新しいモデル

2017年、AccorHotelsのCEOであるSébastien Bazinは、調達プラットフォームのデジタル化を決断し、「AstoreShop by AccorHotels」を立ち上げました。これは、食品、装飾品、寝具などのカテゴリーにおいて、ホテルのエコシステムにより多くの調達の選択肢を提供するために設計されたマーケットプレイスです。新たなローカライズ目標を達成するため、AccorHotelsはボルドー産ワインやプロヴァンス産のラベンダーハチミツといった地域産品を提供できる地元のベンダーとの連携も必要としていました。

バイヤーにとっての意味

ヨーロッパ全域、UAE、オランダ、英国に広がるSofitelやPullmanなど、9か国5,500のAccor Group傘下ホテルの購買チームは、Astore Shopを活用してシーツからベッド、地元の野菜まであらゆるものを調達できます。総支配人から調達チームまで利用でき、施設の誰もが活用できるよう設計されたツールです。

サプライヤーにとっての意味

Otis、Nespresso、Rexel、Lyreco、Mars Drinksといった業界の大手企業が、このプラットフォームのサプライヤーとして参加しています。さらに、100を超える地域の地元企業も、AccorHotelsが商品・サービスの品質を担保するために設けた厳格な審査プロセスを経て参加しており、職人による商品を提供する地元事業者の支援に重点が置かれています。

まとめ

今日、Astore Shopは2年足らずで5,500を超えるホテルに導入され、社内のチェンジマネジメントを実施するとともに、ブランドのDNAに合致する3,500を超えるサプライヤーを審査のうえ参加させました。さらに、すべての購買を一元化することで、Astore ShopはAccor Groupに商品提供やカテゴリー拡張における俊敏性をもたらし、発注データや購買行動を記録する単一の拠点を提供しています。

  • マーケットプレイスの稼働開始日:2018年2月15日
  • 1,100以上のアクティブなショップ
  • 2019年に100万件以上のアクティブなオファー
  • 年間25億ユーロの管理対象支出
  • 2019年にGMVが500倍に成長

今後の展望

Astore Shopにより、同社はすべての提供品をデジタル化できました。すべての購買を一か所に集約し、地域ブランドや各ホテルの個性に合わせた品揃えを提供することで、AccorHotelsは現在、シンガポール、ブラジル、ドバイのホテルへとマーケットプレイスの利用を拡大しています。バリューチェーンのあらゆる地点で顧客により良いサービスを提供するべく、AccorHotelsは清掃やガーデニングといったサービスをマーケットプレイスに追加することを検討しており、調達のあり方を今後も抜本的に刷新し続けます。